研究課題
科研費

xR 環境での弓競技のリアリティ向上に関する研究

研究代表者

安本 匡佑

社会情報学部情報デザイン専攻 教授

研究種目
基盤研究(C)
研究期間
(年度)
2025年(令和7年)2027年(令和9年)
安本先生

 

本研究は、アーチェリーや弓道といった弓を用いるスポーツを題材に、xR(VR/AR/MR)技術を活用し、図1に示す「フィジカルeスポーツ」という新たな競技形態を構築することを目的としています。

 

図1フィジカルeスポーツの定義

図1 フィジカルeスポーツの定義

 

従来のeスポーツが身体運動をほとんど伴わないのに対し、本研究が提唱するフィジカルeスポーツは、「身体を使い、身体を鍛えて強くなる」もので限られた室内空間でも本物と同等、あるいはそれ以上のリアリティを持って体験可能にすることを目指しています。

本研究の独自性は、従来のxR研究が「射撃」の瞬間のみに特化していたのに対し、射撃前後の体験や、観客、環境といったフィールド全体の情報まで含めた再構築を試みる点にあります。研究は主に以下の3つのタスクで構成されています。

• MRフィードバックの実現: 弓の状態(向きや弦の引き量)とアスリートの生体情報(脳波や発汗など)をリアルタイムに同期し、MRディスプレイを通じて選手に有益な情報を提示するシステムを開発します。

• 広範囲なセンシングとUXデザイン: 競技中の音(歓声、風音)や映像(標的、天候)を記録し、これらがアスリートに与える影響をVR環境で再現・分析することで、単なる射撃動作を超えた全体的な体験を設計します。

• 新競技の創造と客観的評価: AIによる映像分析や慣性センサを用い、本物の道具と独自開発したデバイスを比較することで、新たなスポーツとしての有効性を多角的な数値に基づいて客観的に評価します。

この研究の基盤には、2012年から続く「電子弓」デバイスの開発実績があります。すでに高精度に弓の状態を計測できる専用デバイスや、生体情報のリアルタイム可視化システムが構築されており、これらを複数人での対戦が可能な環境へと発展させる計画です。スポーツ科学、HCI、生体工学の知見を融合し、身体性を重視した次世代のスポーツ体験の実現を追求しています。

 

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