No.19
著者のことば「中国茶文化を研究するのに各時代の茶書と茶詩は最も重要な史料である。「唐、宋、元、明、清」という時代の流れで考えれば、元代のみ茶書がない上、茶詩も収集・整理されていない。元代は唯一史料も研究も空白の時代である。このたびOtsuma eBookから出版された拙著『中国元代茶詩全集』は元代茶詩を網羅的に収集したものである。元代茶史料の空白を埋めることで、元代の喫茶文化研究だけではなく、「唐、宋、元」という各時代喫茶の比較研究にも貢献できれば幸いである。また、この『中国元代茶詩全集』から重要な茶詩を抽出し、注釈をつける『中国元代茶詩選注』を近いうちに出版する予定である。」