No.19
著者のことば「本書は、筆者が2000年から2019年にかけて書いた現代中国語圏映画に関する論考をまとめたものです。筆者はそれまで、主に中国文人研究を行っていました。中国の文人とは、「志(こころざし)を言う」存在です。そして、本書で取り上げた「第五世代と第六世代」の映画監督たちは、映画によって「志を言う」現代の文人です。筆者は、中国文人研究の延長線上で「現代中国語圏映画研究」を行い、その「志」を明らかにしようとしてきました。
今回、本書を「Otsuma eBook」として出版いただき、足かけ20年の研究をまとめることができました。関係各位に深く感謝いたします。今後は、心機一転、新たな研究テーマに取り組みたいと思っています。」